2010年08月15日

現状分析-全体観

日本の就職難が一段と深刻化しています。

現状分析-全体観
現状分析-全体観
※総務省調べ 平成22年データは6月末時点までの平均を使用

そこで日本の若年者が就職できない、またはしない理由を考えます。

1.個人的な問題

 1-1. 意思
  「就職をしない」という選択肢を自ら選ぶ若者がまずいるのではないでしょうか?
  社会がどうこうではなく、個人の希望としての選択があると思います。

 1-2.能力
  就職をしようとしても、会社の求めるレベルの能力を備えていなかった、というケースが考えられます。

2.社会的な問題

 2-1.会社の問題

  2-1-1.人件費の削減
   日系企業は現在コスト削減の必要性に迫られています。
   特に日本市場に留まる企業の場合、消費者が少なくなり、売り上げが落ち込む世の中では
   「利益=売り上げ-コスト」の式を考えると、コストを削減するしかならず
   結果として主要コストとなる人件費を削る方針にすることは理解できます。

  2-1-2.求める人材・能力の変化
   採用人数・人件費を削らないけれども、日本人は採用しない、というケースもあると思います。
   昨今、外国人を採用し国際展開を図る企業が増え、日本人の採用が落ち込んでいます。

  2-1-3.離職者の増加
   一度採用に至っても3年以内に3割の新卒が辞める時代といわれます。
   新卒社員がこの会社にいたくない、と思う環境にも原因があるのかもしれません。

 2-2.日本の問題

  2-2-1.経済の停滞
   日本企業が雇用に積極的になれないのは、日本経済が停滞し
   国際競争力を失ったことに理由の一端がるのではないでしょうか。
   もちろん新興国の大きな成長力が勝ったという言い方もできます。

  2-2-2.国際的に見て高額の税金で企業を圧迫
   企業に課せられる税金は、世界の国々で当期純利益の約20-30%程度。
   日本は約40%です。1000億円稼いでも日本では400億円が回収されます。
   20%の税金の国にこの会社があった場合、200億円も多く企業はお金を失います。
   200億円あったら何が買えるでしょうか?
   有力企業のM&Aもできるし、新規事業を立ち上げることもできます。
   単純に言えば年収1000万円の給料の職員を2000人雇えます。
   国が経済を活性化し、全体の収入を増やせれば、税金は少なくて済んだはず。
   今、その責任を企業につきつけ、成長を鈍化させていたら
   いつか企業は海外に本社を移してしまうかもしれません。

  2-2-3.オンリーワンの推進
   ひとりひとりの個性の時代が主張される世の中になりました。
   「自分探しの旅にでる」ことが一つのブームとなり、日々の生活の中で
   若者はなりたい自分をずっとずっと探しています。
   この傾向自体は、とても大切ですがそれを重視しすぎて身近な幸せを
   見逃してはいないでしょうか?
   きちんと収入を得て、自分の手で家庭を養う。ここにも幸せがあります。

  2-2-4.メディア、大衆主義
   日本はやはり和と平和の文化です。他の人とあわせたい、安定した生活を送りたい。
   そんな気持ちが無意識化の行動に現れています。
   少し良いかなと思った企業があっても、まわりが知らない中小企業であれば
   敬遠することもあります。メディアがこの企業が良いといえば、そこに食いつき
   メディア露出の少ない企業は人が集まらないということもあります。
   
 2-3.グローバル社会の問題
  
  2-3-1.グローバルな人材争奪戦
   経済や流通、情報その他多くのものが世界で共有されるようになったことで
   世界中で優秀な人材を取ること、活用することができるようになりました。
   これによって日本人は、海外の人とも就職の競争に巻き込まれることになり
   日経企業の椅子に座ることが難しくなりました。

  2-3-2.成長市場への投資
   ビジネスの舞台も、自国から世界中で最も投資リターンが多く得られそうな国
   へと移っています。具体的にはBRICsを中心とした新興国が投資対象として
   注目を集めています。
   国全体の経済が伸びている段階で成長をすれば、国のペースに合わせた成長をする
   だけで、他社と同じスピードでも利益を延ばすことができます。
   ですから、そこにマッチする人材を取る傾向が強まります。


これらは、自分自身の社会人生活や日経新聞等のメディア情報からなんとなく
立てた推測です。
裏づけとなるデータをきちんと貼り付けていかなくてはならないなぁと
思っています。

こういった分析の先に何をしたいかといえば
この現状を変える何かを、自分たちの中で何か考えたい、実現したい
と思っています。

今は多くの情報がつながる社会。
大したことない1地方ブログでも、考えてさえいれば
いつのまにか色んな考えが集まるし、それを見て
「あ、それおいら実現しちゃお」みたいな人が
出てくるかもしんない。

そしたら、なんかこの現状いやだなあという状況が
ちょっとは変わるのかもしんない。

その可能性にちょっとの時間を投資してみても
いいんじゃないかな、と思いました。

まだまだ社会人としてペーペーなんで先輩方の意見とか
積極的にお聞かせ願えればと思います。

更新は不定期に、気が向いたとき、ゆるい感じで
やっていきたいと思います。

Posted by satoru at 11:13│Comments(1)
この記事へのコメント
今、私の学校で英語論文を作成しています。
そこで、私はテーマを「就職難」にしました。
そしてそのことをネットで調べていたら
このページが出てきました。
読んでみるととてもタメになりました!
おかげで論文が深いものになりそうです。
ありがとうございます!
Posted by at 2011年01月31日 10:11
コメントフォーム
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。